穏やかな中に物凄いパワーを秘めている人の多いジャカルタ。物価は日本に比べるとかなり安いけど決して豊かではない。タクシーにけっこう乗って一万七千ルピア(260円)。それに二万ルピア(約280円)出してお釣りを「チップ」と言ったらにっこり笑って「サンキュウ」。日本の子供に30円あげて何人喜ぶことか。
あるデパートでトイレに行ったら腕章つけた女の人が入り口にいて手で男性用を案内してくれた。用を足して帰る時、その女の人が「テレマカシー(有難うございます)」私も「テレマカシー」。そこを出て考えた。どうしてはばかりで用を足してお礼を言われなければいけないんだろう?ふと振り返ったらトイレから出てきた人が彼女にチップを渡している・・・ああ、なるほど〜。でも出さない人もいるなあ〜。どうしようかなあ〜と考えながら私は立ち去ってしまった。
ジャカルタ空港の荷物検査で検査員に呼び止められ「ボトル?」「しまったうっかりカバンに酒のビンを入れてたんだ、こらあ没収かな」と思い「ヤア」。そのまま検査員が何人かいるところへ連れていかれました。ちょと危険な雰囲気。「ボトル?」「ヤア、バッグオープン」と言ったらいきなり「ノーノーノーノー,オーケー、オーケー」握手をしてきた「オープン?」「ノーノーノーノー、オーケー、オーケー」なんだかわからない。ちょっとじれた顔をした検査員が「チップ・・・チップ」なるほど!やっとわかりました。お金を渡したらにこにこして「オーケーオーケー」お互い握手をして別れました。何かインドネシアと日本との親睦を深めた気がします。 そうかな?
甲斐切さんから聞いた話。車が渋滞で止まっているとふ菓子のようなものや玩具、新聞などを売りに来る。中に子供がたくさんいます。雨が降ると「傘差し少年」と言って傘を持ってお客を待ち、お客にほんのわずかのお金をもらって傘を貸し、自分はずぶぬれになって後を付いて行き返してもらう。日本語の弁論大会でこの「傘差し少年」を題に二人が本選に残った。一人は恵まれた家の女性で(子供を働かせる親と社会が悪い。子供がのびのび勉強のできるいい社会にしたい)と訴えたくさんの拍手をもらった。しばらくしてもう一人は男性で(私は以前「傘差し少年」でした。雨が降るのが楽しみでした。どんなに面白い遊びをしても、雲行きが怪しくなってくると、皆ぱ〜っと帰って自分の背丈ぐらいの傘を用意して雨とお客を待ちます。何回も何回も傘を貸して、やっとたまったお金でわずかでも新しい鉛筆を買うのがとても嬉しかったんです)・・この方が受賞したそうで。いい話ですよね。日本じゃあ、どうなるでしょう。(少年はお金をもらってお客に傘を貸した。そしてニナリッチの傘を差して後を付いてった)こんな事にはなってもらいたくないですね。
空港へ向かって側道を走ってるタクシーの後ろからポリスのバイクがクラクションを鳴らしている。捕まるかと思ったら、タクシーを抜いて行く、バイクの後ろからはベンツがついていきます。政府の要人かもしれませんね。タクシーこれを逃さず、物凄いスピードでその後を付いて行き、空港に早い到着。映画の世界、なんでもありですね。